【人事部必見】人気インターンシップを企画する際に見落としてはいけない3つの視点

「企業と学生とのミスマッチを効果的に減らすことができる」という理由で、インターンシップを行う会社は年々増えつつあります。
しかし、「どこの企業もやっているからやってみようかな……」という気持ちで始めてしまうと、なかなか効果が挙げられなかったり、コストだけ多くかけて終わってしまう可能性もありますよね。

今回は、インターンシップを企画する上で大切な3つの視点をご紹介いたします。

出典:『伸びてる会社がやっている「新卒」を「即戦力化」する方法』, CROSSMEDIA PUBLISHING

インターンシップとは


インターンシップとは、学生が就業前に企業などで「就業体験」をすることです。
日本の就活では大学3年生の夏〜冬に行われることが多いとされています。

マイナビの調査によると、2019年卒対象の調査※ではインターンシップに実際に参加したことがある学生は78.7%、平均参加社数は4社と多くの学生がインターシップに参加していることがわかります。
※出典「2019年卒 マイナビ大学生 広報活動開始前の活動調査」

インターンシップ制度はいつから始まったか

そもそもこの制度は1960年代以降、アメリカにおいて、「大学の教育が実社会に適応できていない」と疑問視され始めたことにより確立されました。
1970年代には政府の支援もあり、大学、企業、学生の間に広く浸透していきました。

日本では、1990年代後半に関東圏でインターンシップ推進モデル事業が開始され、関東経済産業局の呼びかけの元に産業界、教育関係者が集まり、2001年に「関東インターンシップ推進協会」が発足しました。

近年では、大学の正規の科目や授業にも組み込まれ、インターンシップに参加することで単位を取得できる場合も増えています。
全体数でいうと、インターンシップを導入している大学は合計740校(95.4%)にも広がっており、ほとんどの大学がインターンシップ制度を取り入れています。

出典:『長期インターン活用戦略』 幻冬社

インターンシップの種類

インターンシップは大きく分けると、以下の2つに大別されます。

  • 短期インターンシップ
  • 長期インターンシップ

    「短期インターンシップ」の場合は一日〜数週間のインターンシップ、
    「長期インターンシップ」の場合は数ヶ月〜一年以上の期間に行われるものを指します。

    「拘束時間が短く、短期間で自分の興味のある業界について学べる」ことから、短期インターンシップが人気ですが、一方で「社員と接する時間が長いので、短期では知り得なかった会社の情報を知ることができる」、「業界の基礎知識を実践的に学べる」という理由で、長期インターンシップを志望する学生も増えてきているといいます。

    インターンシップを行う企業側のメリット・デメリット

    前述した通り、多くの学生にとってインターンシップは、「実際の現場を知ることができること」が大きなメリットの一つといえるでしょう。
    では、インターンシップを行う企業にとっては、どのような意味やメリットがあるのでしょうか。

    企業側のメリットは、主に3点挙げられます。

  • 採用後のミスマッチを防ぐことができる
  • 採用コストの大幅削減につながる
  • 企業のPRになる

    メリットについては、多くの方が理解されていることだと思うので、ここで詳しく説明はしません。

    逆に、デメリットについても視野を広げることで、本当に意義のあるインターンシップを行うことができるのではないでしょうか。

    例えば、「通常の業務に与える影響」も考えておくべきでしょう。

    学生を受け入れるにあたって、どの部署で誰に担当してもらうか決める必要があります。社会経験のない学生に対して、基礎的なビジネスマナー、企業理念から実際の業務のノウハウまで、イチから説明し理解してもらう必要があるのです。
    通常の業務時間を割く必要があるため、インターンシップの意義やメリットについて、社員に理解と協力を求めなくてはいけません。
    (出典:『インターンシップとは?導入した場合の企業側メリット・デメリットを解説!』 TNUG)

    人気インターンシップを企画するための3つの視点

    学生は何を求めているのか

    インターンシップの内容がどこでも経験できるような内容であれば、ほとんどの学生は知名度や規模に勝る企業を選んでしまうでしょう。

    あなたの会社に必要な人はどのような人でしょうか。
    その学生は何を求めているでしょうか。

    例えば、優秀な人材ほど、「社会の中で自分の力を試したい」という気持ちがあります。
    そのような学生に自社の価値を存分に感じてもらうには、「自分の力を試すことができる成長の場を与えること」が最適解といえるでしょう。

    あなたの会社に必要な人材はどのような人で、その人が求めているものは何か。
    ぜひ一度考えてみてください。

    自社でやる意味はあるのか

    学生の立場に立とうとするあまり、「そもそも自社でインターンシップをやる必要はあるのか」という視点が抜け落ちてしまいがちです。

    自社にもメリットがあるとはっきりさせないと、実際にインターンが始まってからも現場の協力は得づらいでしょう。
    そうなると、せっかくのインターンシップがうまく機能しないまま終わってしまい、双方にとってマイナスとなってしまいます。

    例えば、以下のようなメリットがあると良いでしょう。

  • 既存社員の負担が比較的少なく、現場の業務を分担することができる。
  • 学生の力を借りることによって、今まで着手できなかった領域の仕事にチャレンジできる。
  • 学生の本音を引き出すことにより、採用後のミスマッチを減らすことができる。

    学生に与えられるものは何か

    学生と自社の双方にとってメリットがあることがわかったら、以下の質問に答えてみてください。

    「このインターンシップを通して、学生は具体的に何を得られるだろう」

    これは、学生に「参加してよかった」と思ってもらえるように、明確に原語化できるものである必要があります。
    この問いは、前述した「学生は何を求めているのか」に呼応する形で、与えられるものを表現するフェーズであるといえるでしょう。

    例えば、募集要項の中に、以下のように明確なメリット提示してみると良いでしょう。

  • 人事コンサルタントとしての仕事の現場をリアルに体験できる。
  • 今回の経験が本番の就活で、あなたがもっとも語りたいエピソードになる。
  • 志の高い仲間や、一歩先を行く先輩、経営者と出逢える。

    学生が得られるものを言語化することができれば、募集の段階で明快にインターンシップ参加のメリットをアピールすることができ、注目を集める武器にもなります。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。

    どんなインターンシッププログラムを行うにしろ、「自社にとっても、学生にとっても意義があること」が重要であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

    本記事、本サイトが、優秀な人材を採用することについてお悩みの方の一助になれば幸いです。
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