新入社員研修の目的とは何か?
社会人としての経験がある中途新入社員とは違い、新卒内定者の多くは社会人の経験がありません。つまり、ビジネスパーソンとして身に付けておくべきマナーや基本的な考え方などもほとんど身についていないということが考えられます。
会社に入ると、社内の先輩社員たちはもちろんのことですが、お客さまや取引先の方々など、たくさんの人たちと接することになります。人の印象で会社の印象が決まるといってよいほどですので、入社したばかりの新人であろうとなかろうと、ビジネスパーソンとしての常識ある立ち居振舞いが相手方の信頼を得るうえで重要になってきます。
相手に失礼のないように、そして会社のイメージダウンにならないように社会人に必要とされる基本的なスキルを習得させることが、新入社員研修の一番の目的であるといえます。
新入社員研修を導入する3つのメリット
1)同期同士のつながりが持てる
新入社員の離職率を防ぐ対策の一つに、「同期とのつながり」があります。
社内に同じ立場の社員がいるというのは心強いものです。新卒であれば、年齢も考え方も近い同期は、学校でいえばクラスメイトのようなもの。先輩社員にはいいづらいことでも、同期同士であれば話しやすいこともありますし、悩みを共有できるといったこともあるでしょう。
せっかく入社した新入社員が早期に離職してしまう前に、悩みを相談したりできる仲間づくりができることは新入社員研修の大きなメリットの一つといえます。
2)社会人としての基本的なスキル・知識・知恵を体系的に学ぶことができる
どんな職種や現場であっても、身につけるべき社会人としてどう振る舞うか、どう考えるかといった基本的なスキルは、なるべく早く身につけておくことが必要です。
多くの新入社員にとって右も左もわからずに仕事に取り掛かることは負担でしかありません。体系的にビジネスマナーや社会人としての基本の行動を学ぶことができるのは、彼ら自身のためにとっても、会社にとっても有意義な時間であるといえるでしょう。
3)意義をもって仕事に取り組むことができる
会社によっては会社が求める行動指針や、現場で必要な実務的な仕事、専門知識は社外の講師が教えることはできません。
それらの技術は、現場で実務経験のある社員や上司、教育担当者が教えることが最適でしょう。
それに対して、どんな業務でも応用が利くビジネスマインドや仕事をすることの意義などは様々な会社を見ているプロから学ぶのがよいでしょう。
広い視点で仕事の大枠をつかみ、近い視点で実務をこなすことは、新入社員が自分の立ち位置を自覚し、意義をもって仕事に取り組むことにつながるでしょう。
企業理念、事業目的など、会社自体への理解を深め、それを実現するために会社の一員として何をするべきか、自分の役割を認識し、目標を設定してもらうということは非常に重要です。「何のために働くのか」ということを、研修を通じて新入社員に理解してもらえるようにしましょう。