ストレングスファインダー開発者ドン・クリフトン博士が提唱!「弱点」との向き合い方

「あなたは、最も得意な仕事をする機会に毎日恵まれているでしょうか?」

この質問は、数年前に米ギャラップ社が六三ヶ国、一〇一の企業で働く一七〇〇名以上の社員に聞いた質問です。
その結果、以下のような事実が判明したといいます。

  • 「恵まれている」と答えた社員は二〇%
  • 勤続年数が増え、出世コースを歩んだ人ほど「恵まれていない」と答えた
  • 強みに着目する文化のある企業は極めて社員の意欲や生産性が高い

    また、同社は、社員のうち一人でも自らの強みを自覚し、それを発揮することで、その効果が周囲に波及する効果があるといいます。

    「それはわかった。では弱点についてはどのように扱えばいいのか」
    その質問にお答えするために、本記事では、ドン・クリフトン博士たちが半世紀にわたり200万人の能力を調査し明らかになった「弱点」との向き合い方をご紹介したいと思います。チーム編成のヒント、あなただけでなく、あなたの会社の社員の自己理解の一助となれれば幸いです。

    なお、「才能」と「強み」の違いについては以下の記事にまとめていますので、合わせてじっくりお読みください。

    強みと弱点


    出典:CLIFTONSTRENGTHS COACHING BLOG

    ドナルド・O・クリフトン(Dnald O. Clifton) 1924-2003
    ギャラップ社元会長。「ポジティブ心理学の祖父」「強みの心理学の父」として、全米心理学会からその功績が認められている。ストレングスファインダー®︎の発明者であり、34の資質プログラムにおいて総指揮を執る。著書に『さあ、才能に目覚めよう』『強みを活かせ!』『心の中の幸福のバケツ』(日本経済新聞出版社社)がある。

    「強み」とは何か?

    『さあ、才能に目覚めよう』において「強み」とは、特定の活動において、一貫してほぼ完璧な成果を生み出し続けられる能力のことであると定義されています。

    この定義は、「人は誰もが、生まれ持った才能、資質を備えている」ということを前提にしています。
    それは、経験によって身についた能力ではなく、天性の才能ともいえるでしょう。

    たしかに、自身の得意でない分野でも、経験や練習を積めばある程度は克服することができます。
    しかし、常に完璧に近い成果を生み出す能力(=強み)は、才能と知識がかけ合わさることで発揮されます。

    詳しくは、以下の記事をご覧ください。

    「弱点」とは何か?

    本書では「弱点」とは、すぐれた成果を得るのに妨げになるものと定義されています。

    わたしたち日本人の多くは、学校教育や親の言葉、メディアを通して「優秀な人間になるにはまず弱点を克服すること」という教えを受けてきたのではないでしょうか。
    しかし、誰もが生まれ持った資質や才能を根っこの部分から変えようとすることは、この上なく非生産的で、かつ意味のないことであることだと言えるでしょう。

    とはいえ、本書には「弱点は無視するべきではない」と書かれています。
    なぜなら、弱点に対して見て見ぬ振りをすることで、強みを活かす足枷となる可能性があるからです。

    自分の弱点とどう向き合うか

    前述したように、「弱点」は、無視するのではなく、「強み」を発揮するためにうまく折り合いをつけることが大切です。

    では、自らの足を引っ張る弱点に対してどのように対処するのが最善策か。
    具体的には、次のような戦略が考えられます。

    少しでも良くする

    身も蓋もないかもしれませんが、弱点を和らげる上ではこれが最も有効な手法の一つでしょう。
    多くの方が実感する通り、自分の資質でなくとも、あらゆる職務、あらゆる場面において最低限要求される行為というものがあります。

    例えば、相手の話に耳を傾けること、自分の意見を相手に伝えること、自分の行動に責任をもつこと…etc.

    こういった行為は、「自分の資質ではない」と放棄してしまうことで、かえってあなたの強みを阻害してしまう場合があります。
    「ただ、ひたすら練習すること」は愉しくないかもしれませんし、傑出した結果はついてこないことが多いでしょう。
    そこで、どうしても改善できず、エネルギーを消耗してしまうだけだと感じたときは、次のような方法を試してみてください。

    習慣の力を使う

    本書で紹介されている営業部のマネージャーを務める男性は、毎朝靴を履くときに、右の靴に「もし」、左の靴に「どうする?」と書くイメージをすることを習慣づけているといいます。
    これは、〈戦略性のなさ〉が弱点の彼にとって「障害意識」を高める習慣の一つだそうです。

    他には、〈整理整頓が苦手〉なある社長の「一月に一度強制的に机の上から全てのものを片付ける」習慣、〈集中力のなさ〉を弱点として自覚するある教師の「一度に採点する答案は五枚までと決める」習慣など、あらゆる習慣が紹介されています。

    弱点を無効化するために、あなたなりの習慣を生み出してみてはいかがでしょうか。

    才能の力で弱点に打ち勝つ

    あなたの「弱点」をあなたの「強み」によって補えないかを考えてみましょう。
    あなたの「強み」が持つ絶大な力を上手に活用することで、「弱点」から自らを解放することができます。

    例えば、〈社交性〉に劣る人でも、もともともっている〈学習欲〉〈着想〉の資質・才能を発揮し、その人ならではの人間関係の築き方ができるかもしれません。
    また、持ち前の〈慎重さ〉を活かして独自の戦略を構築し、〈競争性のなさ〉という弱点を補える可能性もあります。

    パートナーを見つける

    ほんとうの意味で、自身の強みを理解するには、その反対側にある弱点についても、つぶさに観察する必要があります。
    自分の弱点が何かわかれば、それを得意にこなす人を見つけ、協力を求めてみましょう。

    数字に弱いことを自覚している経営者が、数字に強い会計士の助けを借りるように、また、自身の研究に没頭したい学者が、新薬の認可を取り付ける方策を考えてくれる法律の専門家の協力を募るように、自らの弱点を受け入れ、人に助けを求めるという選択肢をもっておきましょう。

    とにかくやめてみる

    あなたの「弱点」を認めるとともに、それを諦めて周囲に敗北を宣言してしまうことで驚くほどの効果が現れることがあります。

    自身が〈共感する力〉に劣ることを自覚したあるマネージャーの女性は、「(部下に対して)今後、私はあなたのことをわかっているようなふりはしません。もともと、私にはそんな力がないのです。ですから、私にわかってほしいことがあれば、私に直接はっきり言ってください。一年に一度では忘れてしまうので、何度も話しに来てください。」と包み隠さず自身の弱みを打ち明けました。
    彼女のこの告白は、部下から快く受け入れられ、マネージャーとして大きな飛躍を遂げたといいます。

    「ストレングスファインダー®︎」を受検する方法

    「ストレングスファインダー®︎」は質問が177問あり、所要時間は30~40分程度ですが、テストは1問20秒以内で答えるというシステムになっていて20秒経つと強制的に次の問題へ進んでしまうので、時間と心をしっかり確保するようにしましょう。

    なお、実際に診断するには以下の三つのやり方があります。

    アクセスコード付きの書籍を購入して診断する

    画像をクリックすると、Amazonの購入画面に移ります。
    書籍:「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0」 (日本経済新聞出版社)

    ギャラップ社のサイトで直接アクセスコードを購入して診断する

    ギャラップ社公式サイトはこちら

    スマートフォンやタブレットなどで専用のアプリをインストールして診断する

    App Store、GooglePlayにて、「CliftonStrengths™」と検索してみてください。

    まとめ

    いかがでしたか?

    仕事にしろ、日々の生活にしろ、自身の強みを軸に人生を築くのは簡単なことではありません。
    なぜなら、人間関係や自身の心境、置かれている場所など、環境は常に変化し続けるからです。

    しかし、あらゆる分野で優れた結果を出し続ける人たちは「自分の強みや弱点を知り抜いている」という点で一致していることから、あなたがあなた自身の特性と向き合うことは決して無駄にはならないと言えるでしょう。

    本記事、本サイトが、優秀な人材を育成することについてお悩みの方の一助になれば幸いです。
    もし、新入社員教育についてお悩みのことがありましたら、新入社員研修の紹介を専門とする私共に、お気軽にご相談ください。

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